うつレポ

うつ病:自立支援医療制度で負担額1割に

うつ病:自立支援医療制度で負担額1割に

うつ病・双極性障害などの気分障害で、通院による治療を継続することが必要な人には、治療費の自己負担が1割になる公的制度「自立支援医療制度」が利用できます。
医療保険による医療費の自己負担額は通常3割ですから、その金額が1/3になるのは助かります。

治るまでにかかる期間は、思ってた以上だったという人がほとんどです。ゴールがなかなか見えない状態で、半年、1年と通院していくことはザラですから、積もっていく治療費はできるだけ抑えたいですよね。
休職して治療に専念している時は、傷病手当が出る人もいますけど、収入は減りますからね。

自立支援医療制度は、傷病手当の申請と違って、職場への届出や書類作成などをしてもらう必要はありません。
通院している病院や薬局が「指定医療機関」になっていれば、主治医の診断書と申請書類を、地元の市区町村にある保健所か障害福祉課などに提出すれば、申請できます。
ただし、傷病手当と同じように、自分で申請しないとこの制度は利用できません。
精神科・心療内科で、うつ病・双極性障害などの気分障害と診断されただけでは、自動的に適用されることはないのです。

病院の人が世話焼き女将みたいな人だったら、こういう制度があるってことを教えてくれるかもしれません。
でもたいていの場合、自分で調べるか、同じ病気の人から教えてもらうかして、この制度を知る人が多いようです。
病院の待合室をよーく見ると、ひっそり制度の案内の紙が貼ってあったりするんですけどね。

制度を知っていたけど最近まで申請しなかった私

ところで私は、最近まで自立支援医療を利用していませんでした。長年うつ病で通院していたにもかかわらず。
自立支援医療の存在を知らなかったわけではなく、知っていながらです。なぜか? について少し語らせてください。

[理由]
うつ病でも働いて収入がある以上、本当に制度が必要な人のために、公的な支援の世話になってはいけないと勝手に意地をはっていた。

自分よりも大変な状況にいる人が大勢いて、制度の予算は税金から賄われて無限ではないのだから、制度を利用しなくても生活していけるのなら、自分はしないでおこう、と考えていたのです。
ぶっちゃけ「福祉の世話にはなりたくない」というヘンな意地です。自分はまだそのレベルではない、という思い込みです。
このページに、その心理状況が詳しく書いてあったので紹介します。
▶︎ マイナビニュース:あなたそれでも、福祉の世話にはなりたくないですか? (外部リンク)

さらに、自分は精神疾患でも、軽いうつ病だと思い込んでいたのです。
うつの症状で何日間も会社に行けない日があったり、遅れて出社することが度々あるにもかかわらず。そのせいで評価がされず、収入をあげていくことができないという現実があるにもかかわらず。

症状が出て日常生活に支障がある状態は、軽いはずがないということを、ツイッターのうつ垢を続けていくうち実感するにいたりました。もっと早く気づけよ、って感じです。

長年はってきた意地がコロッと変わったのは、消費税率の引き上げがきっかけでした。
生活費全体を見直さないといけなくなった時、なんで自分は対象者なのに自立支援医療制度を利用していないのか、逆に疑問を持ってしまったのです。
すでに色々切り詰めていたため、節約できるとしたら、そこくらいしかなかったんですよね。

というわけで、今は自立支援医療を利用しています。

私のように制度の存在は知っていても、申請していないという人の中には、会社に知られたくないからという理由もあるかと思います。
自立支援医療の申請は、医療機関と本人と役所の間で行われ、それぞれ守秘義務があるため、自分で告知しない限りは会社が知ることはありません。
健康保険の履歴も、加入者本人宛への郵送か、本人のアカウントでのネット照会のみとなっています。

ということで、以下は自立支援医療制度の説明と、申請の手順を書いていきます。
これらの情報はネットにはたくさんありますから、もう知ってるよ、という方はすっ飛ばしてもらって結構ですヨ☆

自立支援医療制度とは

自立支援医療制度は、心身の障害を除去・軽減するための医療について、医療費の自己負担額を軽減する公費負担医療制度です。
厚生労働省Webページから引用

自立支援医療には、
精神通院医療:精神疾患の治療
更生医療:身体障害の治療など
育成医療:身体障害がある子どもの治療
の3種類があって、外来での診察や投薬・処置、薬の処方、デイケア、訪問看護等が対象となります。

3種類のうちの1つ、精神通院医療には、
統合失調症、うつ病・双極性障害などの気分障害、不安障害、薬物などの精神作用物質による急性中毒又はその依存症、知的障害、強迫性人格障害など「精神病質」、てんかん、認知症などの精神疾患があります。

医療費の自己負担額を軽減というのは、通常3割負担のところを1割負担にできることを言います。たとえば、今まで病院と薬局に支払う金額が9,000円だった場合、3,000円で済むことになります。
処方薬がジェネリックのない新しい薬だと、薬代がけっこうかかりますから、助かりますよね。

1か月当たりの1割負担額には、世帯の所得(区市町村民税の納税額)に応じた上限が設けられています。
ここでいう世帯は、住民票の世帯とは違って、同じ医療保険に加入している人を世帯としています。一緒に住んでいても、別の医療保険に加入している人は、別世帯とされます。

負担額上限については、厚生労働省の資料PDFで確認できます。

そして、自己負担額の軽減ができるのは、申請して受け取った「自立支援医療受給者証」に記載された病院と薬局だけです。もちろん対象となる治療以外の医療費も負担額の軽減にはなりません。

自立支援医療制度を申請しましょう

うつ病:自立支援医療制度で負担額1割に

通院している精神科・心療内科の医療機関が、「自立支援医療機関」であるかを確認しましょう。
病院のどこかに「自立支援医療機関」であることが掲げられていると思いますが、受付で聞くのがてっとり早いですね。

担当医に、自立支援医療制度を利用したいと伝えます。
病院を変えると1から申請をし直す必要がありますので、「病院を変えたほうがいいのかな」と迷っている間だとしたら、決めてから担当医に言ったほうがいいと思います。

担当医がOKすれば、住んでる地域の保健所か障害福祉課などに行って、自立支援医療の申請書類一式をもらってきます。
Googleで「保健所」または「障害福祉課」を検索しましょう。「精神保健福祉センター」も全国にあります。
書類一式のうち、担当医に書いてもらう診断書の書類がありますので、その書類を病院に持っていって書いてもらいます。
受付の人に渡しておけば、何日以降なら用意できるので連絡のうえ取りにきてください、などと言われると思います。
診断書を書いてもらうには、費用がかかりますよ。ちなみに私の通っている病院では4,400円でした。

担当医がOKしないという場合もあります。
とにかく明るい鬱病患者さん(@NumaHaru333)のnoteに情報がありますので紹介します。
▶︎サポート制度の申請をするための、診断書を医師が書きしぶる場合に、患者が使える法律 (外部リンク)

そういう担当医はチェンジしてもらったほうがいいかもしれないですね。

書類を提出して交付されるまで

うつ病:自立支援医療制度で負担額1割に

提出する書類には、自分で記入する箇所があります。
書類をもらう時、どの項目に記入が必要かを担当者から聞いて、鉛筆でマルなど印をつけてもらうと安心です。
それでも、いざ記入しようとすると、手がちょっと止まってしまう項目があるので、お節介させてください。

病院の住所・電話番号
→ 診察カードや領収書をみてみましょう。
*医療機関コード欄は、役所の方で調べてくれます。
薬局の住所・電話番号
→ お薬手帳や領収書をみてみましょう。
*薬局コード欄は、役所の方で調べてくれます。
世帯の所得の状況等が確認できる資料
→ 年に一度職場からもらう「給与所得の源泉徴収票」など。
*私の住んでいる区では、所得を確認してもいいですよ、という同意書にサインすることで、代わりに必要な情報を調べてくれました。
マイナンバー
→ 2016年1月以降の申請では、マイナンバーを記載する必要があります。自分のマイナンバーを確認しておきましょう。
*わからなければ、窓口で調べてもらえます。

自治体によって提出する書類が異なるかもしれませんが、必要書類ができたら、医師の診断書と健康保険証のコピーを添えて提出します。
念のため印鑑を持っていった方が、いいですよ。

書類を提出して認定されると、3〜4ヶ月後に「自立支援医療受給者証(精神通院)」が交付されます。
交付されるまでの間、申請書に記入した病院と薬局にかかる時は、「自立支援医療費(精神通院)支給認定申請書」の申請者控を受付に提出して、申請中であることを伝えてください。

その控があることで、その時点で1割負担にしてくれる医療機関もあれば、領収書を保管しておけば、交付された時点で1割負担として、差額を返してくれるというところもあります。
(申請はたいてい承認されるようですが、不承認になる場合もあります)

1年ごとに更新が必要です

自立支援医療制度は1年ごとに更新が必要です。
有効期限を過ぎてしまうと、再申請するまでの間は自立支援医療が受けられなくなってしまうので、要注意です。
更新手続きは、有効期間終了の3ヶ月前から申請することができます。

更新手続きでは、東京都の場合、料金がかかる医師の診断書の提出は、2年に1度。自治体によって異なりますので、申請の際、確認してください。

いくつかの病院に通っている場合、病院の近くにある薬局でなく、薬局を1カ所におまとめしたいという場合があるかと思います。そういう申請時の薬局を変更したい場合は、先に保健所か障害福祉課に行って、手続きを済ませておく必要があります。

うつ病の場合、症状が出ていなくても、また波のように症状が出る可能性があります。
何年も通院することがありますから、自立支援医療制度とその更新を利用していきましょう。

メンクリセットを作ると便利

精神科・心療内科を受診するたび、薬局で処方薬をもらうたび、「自立支援医療受給者証(精神通院)」と「自己負担上限額管理表」を受付に出す必要があります。
バラバラになってなくしたりしないよう、必要書類と診察カードをまとめた「メンクリセット」を作っておくと便利です。

うつ病:自立支援医療制度で負担額1割に

私はこのセットごと受付に出してますよ。

ABOUT ME
二ゴ
うつ病になったのは10年前。それから復職、再発の休職を繰り返し、気づけばもう50代。元の自分に戻るのではなく、別の新しい自分にならなきゃともがいて生きてる最中ですけど、同じようにシンドイ思いをして生きてる人にむけて、少しでも励みになりたいとブログを始めました。