ココロとカラダ

筋トレでうつの症状を軽減させよう!テストステロン増加とキヌレニン浄化

筋トレでうつの症状を軽減させよう

先日の朝日新聞に、「運動してますか(週1回30分以上)」という読者アンケート記事がありました。
結果は、〈はい〉が58%で〈いいえ〉が42%。
運動している人が過半数いるという結果は、意外に多いなという印象でした。
アンケートの回答者は、意識高い系の中高年層が多いというのもあると思いますけど、高齢化が進んで、健康志向の強い人たちが多いのは確かなんですね。
反面、〈いいえ〉と答えた人の紹介で、以前はやっていたのだけど、家族の介護が理由でそれどころじゃなくなったというケースは、辛い現実を思い知る記事でした。

うつ病の症状がひどい状態を抜けることができたら、回復に向かってウォーキングすることを奨められます。
カラダを動かすことができず、寝てばっかりの状態が長く続くと、体力・筋力がすっかり落ちてしまっているからです。
活動できるカラダになるため、気分をリラックスさせるため、自由に外を歩くのはカラダにもココロにもいいってことは理解できます。

ウォーキングのほかに、筋トレがうつ病の回復に効果的という報告があります。

NHK「みんなの筋肉体操」がブームになって、筋肉を鍛えることに注目が集まっていますが、筋トレは神経物質面でもメンタルに効くことがわかってきました。

100%の効果ではない

筋トレを継続することで、うつ病の予防と症状の軽減に効果があると報告されています。
そう聞くと、筋トレすると必ずうつが治ると期待してしまいがちですが、100%ではありません。
有意な確率でそのような結果が出ているということです。

100%治るなら、トレーニングに多くの時間をかけているアスリートは、うつ病にならないことになってしまいます。
そんなことはありません。現在ヴィッセル神戸でプレーしているイニエスタ選手は、うつ病をかかっていたことを公表しています。厳しい勝負の世界にいるアスリートは、メンタルの問題を抱えやすいとも言えます。

筋トレによって、精神的に健康な人は気持ちが落ち込む可能性は低くなり、うつ病の人にとっては、精神疾患に関係があるとされる物質の浄化を促し、気持ちを上向きにしやすくなるそうです。

動けない状態で無理に筋トレをする必要はありませんが、できるようになったら、いきなりジムに行かずとも、器具を使わなくてもできる、スクワットや腕立て伏せなどの自重筋トレからはじめましょう。

それこそ、NHK「みんなの筋肉体操」の動画がコーチがわりになりますね。

筋トレでやる気を促す成分を分泌させる

筋トレでうつの症状を軽減させよう

筋トレをすることで、さまざまなホルモンが活性化されます。

とくに男性ホルモンのテストステロン。テストステロンは大きくて強い筋肉・骨格を作り、男性の体調、パワーを左右する重要なホルモン。女性も分泌していて、女性ホルモンの原料となります。
気持ちを前向きにして、バイタリティを高める、うつの人にとってありがたいホルモンです。
筋トレでは、太ももの筋肉を鍛えるスクワットで、テストステロンを効率的に分泌させることができます。下半身全体の筋肉を鍛える筋トレの王道です。

スクワットは単純な動きではありますが、正しいフォームで行わないと、太ももに効かず、膝を痛めてしまいます。正しいフォームは、YouTubeで筋トレ動画を検索すればたくさん出てきます。
ポイントを挙げると、

  • 後ろにある椅子に座るようなイメージで、お尻を後ろに引いて腰を下ろす。
  • 腰を下ろした時、膝が足のつま先より前に出ないようにする。
  • 膝を曲げることよりも、足の付け根の股関節を曲げることを意識する。
  • 腰幅に立って行うのが基本。足幅を広くして行えば太ももの後ろとお尻に特に効く。

テストステロンのほか、精神安定ホルモンのセロトニンも筋トレによって分泌されます。
セロトニンは、太陽光に近い強い光を浴びることで分泌されますが、筋トレによっても分泌されるんです。
そして、瞬発的なやる気を起こす、ドーパミン、アドレナリンも分泌されます。この2つは、テストステロンが分泌を促進させるので、なんにせよスクワットをとりあえずやりましょう、ってことですね。

うつの原因物質の1つキヌレニンを浄化

2014年スウェーデンのカロリンスカ研究所が科学誌『Cell』に発表した研究結果によると、代謝やうつ病、統合失調症に関係があるとされるアミノ酸「キヌレニン」は、筋肉が刺激されることによって解毒されることがわかりました。

テストステロンやセロトニンは、うつ病関係の情報でよく目にしますが、キヌレニンって目にしませんよね。

肉や魚、豆製品に豊富に含まれる必須アミノ酸の一つであるトリプトファンは、精神安定ホルモンセロトニンの材料なのですが、体内で代謝される過程でキヌレニンという物質になる場合があるんだそうです。

うつ病や統合失調症といった精神疾患を患っている人ほど、キヌレニンが体内で増加している現象から、キヌレニンはうつ病の原因物質の1つかも?と考えられています。
キヌレニンが神経系統へどう影響を与えているのかは、まだ解明にはいたっていないようですが。

カロリンスカ研究所の研究結果では、骨格筋への刺激(つまり筋トレや運動)によって生まれる「PGC-1α1」というタンパク質が、キヌレニンを無害なキヌレン酸に変化させているのだそうです。
筋トレが、うつ病の原因(の1つかも)を浄化させるという働きは、ちょっと驚きでした。

筋トレと精神疾患の関係は、まだまだこれから新しい研究結果が出てくると思いますけど、楽しみですね(その頃にはうつ病が寛解してればいいんですけど)。

筋トレはどの程度すればいい?

筋トレでうつの症状を軽減させよう

ところで、筋トレによってうつの症状を軽減させるには、どの程度の頻度、負荷をかければいいのでしょう。

ここでも「へぇぇ」とちょっと驚いたのは、トレーニングの頻度は関係ないという点。
週に1回でも5回でも、回数が多くても数回でも、ほとんど効果は変わらないらしいです。
性別や年齢も関係ないのだそう。

見た目を変えるには、週2、3回、重め負荷で10回×3セットというのが定説ですが、そういう筋トレとは違うってことですね。

エネルギー不足気味のうつ病の人の場合、とりあえず「持続可能」な視点で、頻度と回数をこなしていけばいいんですね。
やるからには、見た目の変化も期待しちゃうのが人の情ってものですが、低いハードルで気長に続けていくことを優先させましょう。
習慣化させるために毎日ちょっとずつ。スクワットも1日2、3回からスタートして、それから30回程度できるようになればOKです。ちなみにMAXは、膝を痛めないよう1日50回程度だそうですよ。

それだったら、冒頭に紹介した「家族の介護で運動する時間と余裕がなくなった」という人でも、続けられるかもしれませんね。

復帰したとき逆戻りしないように

筋トレがうつの症状を抑える効果があるのなら、やるに越したことはありません。
それ以外でも、体力・筋力を「ふつうに働ける」程度に備えておくために、やっておく必要はあると思います。

うつの人は、すぐにエネルギー切れを起こしてしまいます。
休職して復帰した直後は、やたら疲れます。そのせいでまた症状が出てしまうこともあります。
かっちょいいカラダを作るのでなく、体力づくりのために、筋トレ続けましょう!

ジムばかりでなく公共トレーニングルームでも

筋トレでうつの症状を軽減させよう

経済的に豊かでないうつ状態の人もたくさん思います。
ジムに通える余裕があればいいですが、もっと安価にカラダを鍛えたいと思った場合、公共のトレーニングルームを利用してはどうでしょうか。

部屋で1人でやってると、ついつい自分に甘えてしまって、すぐに「もういいや〜」って止めてしまいます。
誰かまわりに人がいると、人の目がある以上10回はちゃんとやろう、という動機付けになります。

Googleで、次のような検索をしてみてください。

  • お住いの自治体名 体育館
  • お住いの自治体名 トレーニングルーム

このどちらかで結果のページを見てみると、関連してより近くの施設がある可能性もあります。

私も休職期間中、自転車で5分くらいのところにある区民センターのトレーニングルームに通っていました。1回250円〜300円くらいだったかな(今はもうちょっと高いかも)。
初回だけ、スタッフの説明を受けるために時間を指定する必要がありましたが、あとは予約不要。そんなに混んでもいないので、マイペースでマシンを使ってました。

ここは必要最低限のマシンしかありませんでしたが、体育館併設のトレーニングルームは、ジム顔負けの施設だったりしますよ。

ABOUT ME
二ゴ
うつ病になったのは10年前。それから復職、再発の休職を繰り返し、気づけばもう50代。元の自分に戻るのではなく、別の新しい自分にならなきゃともがいて生きてる最中ですけど、同じようにシンドイ思いをして生きてる人にむけて、少しでも励みになりたいとブログを始めました。