スマホの経年劣化に気づくのって、バッテリーの減りが早くなった時じゃないですか?
充電はしっかりしたはずなのに、容量が少なくなっているの?
うつ症状で意欲減退している時の活動エネルギーって、まさにそんな感じです。
仕事ができるくらいの回復期でも、自分のエネルギー量はうつになる前の新品バッテリー状態じゃないって、本人が一番気づいているはず。
今日はこの自分のキャパについて、書いていきますね。
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キャパを超えて頑張らないように
自分のエネルギーは、新品バッテリーに比べて、どれくらいの容量を蓄えられるんだろう。
今の自分にできることと、できないこと。
それを見極めるためにも、自分のエネルギー量=キャパシティをちゃんと把握していないと、ペース配分を誤ってしまいます。
健康な人であれば、自分で自分の限界を決めつけるな!という勢いで、ぐいぐい自分のキャパを広げ、新たなチャレンジをしていけるでしょう。健康な人ならね。
でもうつをやっている人の場合、再発してまたあの苦しみに戻ってしまわないよう、マニュアル運転のごとく、燃料と出力のバランスをきちんと把握しておくといいです。
今日がエネルギー60%状態の時だったら、60%まで仕事できたらOK。
翌日80%状態だったら、80%までできたらOK。超えて90%まで頑張るようなことはしない、ということです。
周りのみんなががむしゃらに働いてるのに、申し訳ないと思うかもしれません。
でもその流れに乗って頑張り過ぎちゃうと、反動でエネルギーが急低下してしまい、起きられなくなっちゃうかもしれませんよ。
常にエネルギーが90%以上をキープできるようになるまでは、セーブしていった方がいいと経験者は語ります。
そもそもうつの間は疲れやすい
うつは、うつになりやすい性格(まじめ・完璧主義など)があるという考え方と、生物学的に脳の病気という考え方がミックスされているのが現状です。
どちらの要素が強いにしても、うつ症状が完全に回復していない状態で活動する場合、ちゃんとしたいという余計な緊張感と、脳内物質を薬で強制的にコントロールしている状態から、普通の状態よりも疲れやすい傾向があります。
だから60%のエネルギーしかなくて60%の仕事をしても、十分な疲労感に襲われます。
それでも、毎日続けていけば、だんだんと慣れてくるものです。
先週は60%モードだったけど、今週は65%モードでいけそうという具合に。
焦らず、ゆっくり自分のペースでやれることを増やしていってください。
スマホのように、新品バッテリーにまるっと交換できればいいんですけどね〜。
自分のペースを貫くとはいっても、現実の職場では難しいのもわかります。
仕事は、自分中心に回っているわけではないですから。
いっぺんに複数の用件が来ちゃうと、それだけでキャパオーバーになっちゃいますね。
深呼吸して、優先順位をつけながら1つずつ片付けていくしかありません。
1つずつです。いっぺんにやる必要はありません。
昼時のホカ弁屋さんの対応のように、次々くる注文を手際よく1つずつこなしていけばいいんです。
そしてキャパオーバーに近づいてきたら、優先順位づけでそんなにパワーが必要ないことを淡々とこなしていきましょう。
中古バッテリーのキャパとの付き合い方
うつが回復してきても、内臓されているバッテリーは中古バッテリー。
再発しないように、薬も引き続き服用していると思います。
疲れやすい、突発的に体調が悪く朝起きられないといったことはあると思います。
会社としては、この人にどの程度の仕事を任せていいのか、判断に悩むことになるでしょう。
うつ病であることを職場でオープンにできるといいですよね。
フリーランスでやっている方は、必ずしもオープンにするメリットはないと思いますけど。
会社勤めの場合、上司や同僚に、今の自分にできることを提示していければいいのですが、健康な人にはうつ病について正しい理解があるとは期待できないので、最後は自分の身を自分で守るしかありません。
一度うつで休んでしまうと、評価が下がるという現実があります。迎合できるところは迎合しつつ、会社に属するメリットを利用するくらいのしたたかさで、自分のペースを守っていきましょう。
ツイッターでよく見る「ゆるりといきましょう」とはいきにくいかもしれませんが(苦笑)
まとめ
- うつ症状で意欲減退している時の活動エネルギーは、減りの早くなったスマホのバッテリーのよう
- 新品バッテリーでない自分のエネルギー保有率を把握して働こう。
決して現在のエネルギーキャパを超えて、頑張らないように。 - うつは疲れやすい。だからマイペースで。
60%モードで働いていても、徐々に%をあげていくことはできる。 - うつが回復しても、内臓されているのは中古バッテリー。
評価が下がっても、会社に属するメリットを利用するくらいのしたたかさで、自分のペースを守って働いていきましょう。
今回はスマホのバッテリーを比喩に用いて、キャパシティの話を展開しました。
エネルギーが回復してきても、新品バッテリーに交換できないのだから、うまく付き合って生きていく術を身につけましょうね。
ちなみに僕は、職場ではオープンにしてますが、取引先お客様に対してはクローズにしています。