ココロとカラダ

冬の朝、起きやすくするためにできること。寝る前の体温調整がポイント

冬の朝、起きやすくするためにできること

冬の朝。目を覚ましても、ぬくいおふとんからなかなか出られませんよね。
また、尿意に起こされることはあるけれど、なかなか活動的にカラダを動かせない、という私のような人も少なくないと思います。

睡眠と体温は、密接な関係があります。
夜は日中に比べて活動量が減りますから、体温が下がります。さらに睡眠中は、脳もカラダも休息モードに入って、もっと体温が下がります。
体内時計がきちんと働いて、ぐっすり眠れていれば、下がった体温は朝に向けて徐々に上がっていき、「起きる」モードになっていきます。
季節に関係なく、スッキリと起きられないのは、十分に起きるモードになる前に起床するからなんですね。

今回は、冬の朝の格闘をラクにする方法を探っていきます。

眠りと体温の関係を知っておこう

暖かい季節だと、眠りに入る時にかけていた毛布を、朝起きた時にぜんぶはいでいる人っていますよね(私もそうなんです)。
寝相が悪い!元気がいい!というよりも、体温と寝ている環境の温度が、うまくマッチしていないからそうなるんだそうです。
冬も同じように、睡眠中の体温と環境とのミスマッチで起床しづらい可能性があります。

眠くなってきた子供の手足が、ポカポカあったかくなることは知られています(ワンコやニャンコも同じですよね)。
カラダの中心の体温(深部体温)を下げるために、カラダの熱を手足から放出して、入眠モードに突入します。

子供ばかりでなく大人にも同じことが起きています。
体温を「皮膚体温」と「深部体温」に分けて意識してみましょう。
手足があったかくなるのは、深部体温の熱を手足から放出して、皮膚体温が上がるからです。
睡眠中は深部体温が低い状態がつづきます。
体内時計が正常に働いていると、深部体温は午前4〜6時頃を底にして上がり始め、活動モードとなって朝の起床を迎えることになります。ちなみに、1日のなかで体温がもっとも高いのは夕方4〜6時頃だそうです。

睡眠中の体温変化ペースを妨げなければ、夜ぐっすり眠って朝すっきり目覚めることができます。そのためには寝る前の行動がけっこう重要です。

お風呂に入って体温調節

眠る前には、カラダの緊張をほぐしリラックス効果を得るため、熱すぎないお風呂(38~40度程度)にゆっくり入るのがいいと言われていますよね。
眠る前にお風呂に入ることは、体温変化を睡眠に向かって促すのにもいいようです。

カラダがぽかぽかしているうちにお布団に入って寝ちゃえ!と思いがちですが、これはまちがいなんです。
お風呂を出てからちょっと時間をおくと、カラダの中心(深部体温)にある熱が手足から外に放出され、ちょうどよく入眠モードになっていきます。そこがおふとんに入るタイミングです。

深部体温が下がらないままだと、スムーズな眠りのペースに入っていきません。
お風呂は、眠る60〜90分前までにあがれるよう段取りを組みましょう。

うつの人は、夜お風呂に入ることがハードルの高いタスクになっている人もいます。
そんな場合には、足湯でもOKです。末端をいったん温めることで、深部体温を下がりやすくする働きがあります。しかも、足湯なら、60〜90分前にあがるのではなく、眠る直前でもいいと言われています。

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冷え性の人は眠る前にカラダを温めて

冷え性だから靴下をはいたまま眠るという人がいます。また冬の間、電気毛布を使ったり、こたつで寝るといった人も。
こうした場合、睡眠中に起こる体温の調整がうまくいかず、かえって疲労感をともなう朝を迎えてしまうことが多いのだそうです。

おふとんに入る前までにカラダを温めて、手足は熱を放出しやすい状態にしておくほうがいいのだそう。
だから、靴下はできればはかないでください。電気毛布は眠りに入る前にあたたかくして、眠る時にはOFFにする使い方にしましょう。
それこそ、足湯はぴったりじゃないでしょうか。
足を十分温めたら、素足でおふとんに入るのも苦ではなくなると思います。

冷え性のせいで寝つきが悪かったり途中覚醒してしまうこともありますが、ずっと温める、暖かくするのは避けて、自然なカラダの反応ができるようにしないとなんですね。
眠る前に温める!ことを心がけましょう。

イチ押しは湯たんぽ

小さな湯たんぽ

冬といえば、湯たんぽでしょう!
湯たんぽをおふとんに入れて温めておくと、ふとんに入った時に冷たいという刺激を受けずに、安心して眠りに入りやすいです。
湯たんぽは、眠る前におふとんに入れておき、眠る時には外すのがポイントです。

湯たんぽに、ぐらぐら沸騰したお湯を入れてる人もいるのですが、眠る時におふとんに入れるにはNGです。適温は70度程度です。

昔は湯たんぽといえば、金物製がほとんどでしたが、今はレンチンタイプや充電式など、さまざまなタイプが売られています。温度調整に不安がある人は、このタイプなら安心ですね。
手で触って「熱っ!」となることはないのですが、必ず布製のカバーをかけて、直接肌に触れないようにして使ってください。

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起きる時には、すばやく体温アップを

寝ている間は体温が下がっていると書きました。
そして、すぐ活動できるように体温があがっていって、起きるモードになっていきます。ただ、たいていは体温が上がりきらない状態で起床することになると思います。

冒頭に書いた、冬はぬくいおふとんから脱出しにくいという課題。一番かんたんな解決法は、近くにダウンジャケットなどを備えておいて、おふとんと同様のぬくさを継続させる方法でしょう。
そんなの誰でも考えつく!とイラっとしちゃいましたか。すみません。

とりあえずふとんから脱出できれば、いろいろできることがあります。

部屋の温度をあげるために、まずは暖房を入れますよね。タイマーを起きる時間の30分前にセットしておくと、羽織るものもダウンジャケットでなくフリースジャケットくらいで済みます。
とりあえず起き出したあと、すばやく目を覚ますには、少し熱めのお湯でシャワーを浴びるのがもっとも効果的。
熱さの刺激でカラダが目覚めるし、首、背中、胸、腰などの体幹を温めることで、活動モードに入っていきます。
カラダを動かして、カラダの内側から体温をあげていくのもいいと言われています。

とは言いつつ、体温が上がらず動くのが億劫な状態で、いきなり熱いシャワーやスポーツは、ハードルが高いですよね。

そこでまず、起きたら何も考えずとりあえずお湯を沸かしましょう。
そしてまずは熱いお茶か、コーヒーを飲んで、カラダの内側を温めます。
または眠る前に熱い飲み物を作っておいて、ポットにいれて用意しておくのもいいですね。
残ったお湯を小さい湯たんぽに入れて、カラダを温める部位に当てて、皮膚体温を温めます。
小さい湯たんぽや充電式カイロは、ピンポイントにカラダに当てることができて便利ですよ。
当てる場所は、カラダを温めるのに効果的とされる場所。

  1. 太ももの前:カラダの中で一番大きな筋肉の太ももをまず温めます。
  2. 首のうしろ:太い血管があるため、ここを温めると全身が温まります。また首と背中の間にある骨が飛び出したところにある「大椎(だいつい)」というツボには全身を温める効果があります。
  3. お腹:おへそよりも指2本分下にある「気海(きかい)」というツボにも全身を温める効果があります。元気のツボとも言われています。
  4. :おヘソの真裏にある「命門(めいもん)」というツボを温めると、腰全体を温めることができます。

それぞれ、あったまったと感じたら場所を移します。10分〜15分くらいのウォーミングアップです。

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強い光をあびよう、光療法LEDがおすすめ

日照不足は光療法LEDライトで補え!

体温のほか、冬に起きにくくなる原因に、日の出が遅く太陽の光が弱いことが挙げられます。
6時ごろではまだお外が暗いですからね。
強い光の刺激を目に入れることで、脳は覚醒します。起きてすぐ窓を開けましょう!ってアドバイスを見かけますが、まだ暗いんじゃ、脳は朝だと認識しません。
起きにくいのは仕方ないともいえます。

そんな時には、人工的に太陽光と同程度の強い光を浴びて、脳に刺激を与えましょう。
起きてお散歩の習慣があっても、まだ暗くて寒い時間に家を出るのは、決心が必要です。
部屋の中で、熱いお茶を飲んで、湯たんぽでカラダを温めながら、光療法LEDライトの強い光を浴びて、「朝」を仕立てあげましょう。さらにバナナを食べると完璧です(脳内物質セロトニンを効率よく分泌させるため)
数日継続すれば、習慣にできると思います。私もやっています。おすすめです。


忙しい朝の時間、そんな悠長なことしていられない。ぎりぎりまで寝ていたい。
そんな人の気持ちもわかります。
でも、なかなか起きられない葛藤をした挙句、意図せず二度寝して遅刻してしまうより、体温と光をコントロールしてスロースタートした方が、安定した1日を過ごせそうに思えます。

農耕を主業とする共同体では、多くの人が冬の間引きこもって擬似的な冬眠生活をしてました。数百年やそこらで、ご先祖様の遺伝的生活風習をチェンジできないんでしょうねぇ。

ABOUT ME
二ゴ
うつ病になったのは10年前。それから復職、再発の休職を繰り返し、気づけばもう50代。元の自分に戻るのではなく、別の新しい自分にならなきゃともがいて生きてる最中。同じようにシンドイ思いをして生きてる人にむけて、情報共有できればとこのサイトを始めました。あなたは一人じゃないよ♪