うつレポ

新型コロナの収束までは長期戦、(きっとそれは)うつの症状のよう

新型コロナの収束までは長期戦、(きっとそれは)うつの症状のよう

新型コロナが生活や経済活動に与える影響が、日に日に深刻化しています。
首都圏では、マスクがないこと以外、大きく日常生活に変化のなかった数週間前とは状況が違いますよね。
イタリアの感染爆発、医療崩壊を目の当たりにして、オリンピック・パラリンピックの延期決定。
「コロナの話題もそろそろ飽きてきた」なんていう声も聞かれた先週の日曜日までは、陽気がいいこともあって、近くの公園などに散歩がてら桜を見に行った人もけっこういましたよね。

新型コロナはいつ収束するのか?
医療関係者、ましては首相が答えることができない問いが、会見やインタビューのたびに出てきます。
自粛ムードで仕事が立ち行かなくなっている人にとっては、感染するよりも死活問題でしょうから、いつまで?と問わざるを得ない切実さはわかります。

重要局面に足を踏み入れ、思ったよりも長期戦になるという覚悟が必要というのが今の状況。
感染爆発を食い止めることが、とにかく先決。

新型コロナは「未知の敵」ですから、安易に他のものと比喩や比較できるものではないのはわかっているのですが、症状そのものより社会の状態がうつ病みたいだなと思うことがあります。
どんなところでうつ病のようだと感じるのか、書いていきますね。

思った以上に時間がかかる先の見えなさ

うつ病にかかって休職することになり、生ける屍になったような日々を送っていて思ったのは、「いつまでこの状態が続くんだ。いつになったら元のように働けるようになるのか…」という不安。
風邪や怪我であれば、何日、何週間で治ると医師は言ってくれます。しかし、うつ病の場合はどれくらいで治るのかを言ってはくれません。
2、3ヶ月の休職で復帰できる場合もあれば、半年、1年、数年という場合もありますから。

休職の場合、会社によって休職期間が決まっていることがあります。それが2、3ヶ月という場合、その期間内で治さないといけない気持ちが先立って、きちんと回復する前に復帰してしまい、すぐにまた出社できなくなってしまうケースが多々あります。

うつの症状は波があります。症状が抑えられただけでなく、安定期間が数週間続くくらいでないと、復帰を考えちゃいけないんですよね。本当はね。

そんなわけで、うつ病がよくなるには、思った以上に時間がかかるというのが定説です。

新型コロナの収束時期を問う会見で、当初は東京オリンピック・パラリンピックの開催までの時期でなんとかするみたいな風潮もありましたが、延期が決まった今、誰も収束できる時期を明言できる人はいなくなりました。
いつかは収束するだろうが、いつになるかは答えることができない。長期戦にはなるだろう。
そんな言葉を耳にするたび、先の見えなさがうつ病みたいだなと思ってしまうのです。

仕事ができない、収入がなくなる

「この1、2週間が感染拡大を防ぐための重要局面」と何回も繰り返され、、重要局面期間は延長しつづけています。

エンタメ業界で働く人などは、仕事がなくなって、収入が途絶えてしまうことに。
フリーで働いている人が多い業界ですから、とっとと現金による救済処置をスタートさせないと、生活困窮者や自己破産者を量産してしまいます。
政府のみなさん、フリーランスは、フリーターとは別なんですよ。混同してませんか。
生活保護など今すでにある制度にオプション扱いを加えるなどして、スピーディに対応できる方法こそ論じて欲しいところです。

#自粛と給付はセットだろ

*折しも今日はツイッター上でデモが行われました。「#自粛と給付はセットだろ」はトレンド入りに。


うつ病で働くことができなくなってしまうと、収入のことを心配する点で近いなと感じています。
会社員であるなら、傷病手当という制度で収入の6割程度を手にすることができるのですが、自営業者や会社勤めでも役員だとその制度は使えません。誰にとってものセーフティネットではないのです。

経済的な不安からうつの症状が改善されないことがあります。
きちんと回復する前に仕事に戻っていかざるを得ないのも、稼がないと生活していけないという事情があるからです。結果、ずるずるとうつ病とともに生きていかざるを得ない人生を送ることになってもです。

人の集まる場所に行かない、外出しない

人の集まる場所へは行かず、外出しないようにする。
それこそまるで、うつ病の人みたいな生活です。うつの場合は、控えるのではなく、できないのですが。

うつ病がひどい時は、動くことができません。ただただ何もせずに寝っ転がっていることしかできません。
活動ができないこと=生きてる意味がないと思い込んでしまい、自責の念に囚われてしまいがちです。
回復するために必要な「休み」であることを、しっかり心に刻んでおくことが大切なんです。生きてる意味がないのではなく、これから生きていくために、覚悟を決めてゴロゴロ休むことに専念しないといけないのです。

また、人に会うとどっと疲れてしまうことから、人と会うことを避けてしまう傾向もあります。
コントロールできない体調の不安定さから、人に会う約束をするだけでもプレッシャーになってしまうのです。当日急に体調悪くなってドタキャンしたら悪いって思ってしまうのです。

自宅にこもった生活から脱するには、家の周囲を散歩するなど、少しずつ慣らしていく必要があるのです。

うつ病でなく、活動的な若い人たちにとって、ずっと家の中で過ごすことは苦痛かもしれません。誰かとコミュニケーションをとっていないと不安で仕方ない人もいるでしょう。
もしもネットのない時代だったら、牢獄生活かよ!となっていたかもしれませんが、ネットのある今、なにかしらの過ごし方はできるんじゃないでしょうか。

うつ病で休んでいる間も、日常生活がふつうに送れるようになると、休んでいる間なにしたらいいんだろう?って考えちゃう人がいます。
これを機会に資格をとるための勉強をしちゃお!なんて意気込むと、休んでることになりません。
自分のペースで読書したり、場所を決めて掃除したり、近くを散歩したり、6割くらいのパワーでできることを淡々とこなるのがいいみたいです。
長くかかるのなら、ペース配分が必要ですよね。


[訳]史上初。TVの前で寝っ転がって何もしないでいるだけで、人類を救えます。ヘマしないように。
*外出せず家にいよう!ってことを呼びかけるニュージーランド警察のツイートです。カジュアルでいいっすね!

うつ病の治療から学ぶとしたら

うつ病は風邪や怪我と違って、直線的に治っていくことはありません。
よくなってきたと思っても、また症状が強く出てしまうという波を繰り返し、徐々に治っていくものです。
積み上げることができたと思っても、ハンマーでブロックを飛ばされるだるま落としみたいだと感じることが何度もあります。

新型コロナウイルスの感染拡大と抑制、そして収束についても、直線的でなく展開していくのだろうな、と予測しています。
大方の人が忘れた頃になってから、ようやく収束宣言が出るかもしれません。
うつ病のように、思っていた以上に時間がかかるのだろうな、って。

活動の自粛はいつまで続くのだろう?経済の停滞はいつまで?
新型コロナウイルスの発祥地となった中国・武漢の封鎖は2ヶ月経って一部解除されましたが、本当にそれで大丈夫なのかはわかりませんよね。

隠蔽体質と言われている首相の口からも、長期戦の覚悟という言葉が出てきます。
長期戦ならば、ペース配分が必要です。焦ってはいけないのだと思います。
ということで、はじめて体験する状況にかかわらず、なんか既視感あるなぁと思ったので、この記事を書きました。

なにが一番こわいのか。
明日生きるためのお金がないこと、という人もいるでしょう。
私の場合は、自分が感染したせいで身近な高齢の方を感染させてしまい、命を奪ってしまうかもしれないこと。
きっと自分のせいで殺してしまったと後悔することになるだろうと。
自分一人が感染して完結するようなら、ここまで怖くはないと思うのです。

そこはうつ病とは大きく違うところです。

新型コロナウイルス情報のリンク

ABOUT ME
二ゴ
うつ病になったのは10年前。それから復職、再発の休職を繰り返し、気づけばもう50代。元の自分に戻るのではなく、別の新しい自分にならなきゃともがいて生きてる最中。同じようにシンドイ思いをして生きてる人にむけて、情報共有できればとこのサイトを始めました。あなたは一人じゃないよ♪