メンタルクリニックのドクターから言われたことで印象に残っている言葉があります。
「うつの症状は人それぞれ違う。あなたにはあなたのうつ症状がある。ネットの情報と比較したりして、勝手に判断を下さないように」
自分の症状と違うからといって、他の患者を嘘つきだと思っちゃう人もいるのだとか。
それほど複雑なものなのです、うつ病は。見た目ではわからない病だから仕方ないとはいえ。
うつに無知な人からの言葉に傷つくことはあります。
でもうつを経験している人からも、傷つくようなことを言われることがあります。
甘えじゃないか、怠けではないのか、自分は自分の力で治したんだ。できないはずはない。
自分の状態をコントロールできずに苦しむのがうつ病です。
そんな言葉を投げかけてくる人へは、あなたはうつではなく甘えだったんですか?と言い返したくもなります。(それを言ってしまっては、この記事のタイトルと相反してしまいますけど)
振り回されるのはやめましょう。自分は自分のうつを治していきましょう。
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自分の症状と向き合ってみる
そのためにも自分のうつ症状にじっくり向き合う必要があります。
自分は、意欲が沸かず、気分が沈んでいる状態は常なのですが、朝がとにかく苦手です。
起き出して活動ができるまで、気持ち悪くて意識朦朧、体が重くて動けない状態が1時間余あります。
熱い紅茶をゆっくり飲みながら、ひたすらじっとしてエンジンのかかるのを待つ。そんなことを毎日繰り返しています。
会社に「遅れる」というメールを入れるのが恒例となっていますが、とにかく気が重い。
気力がないので細かいところまで気が回らない。念入りに自分の作業を確認しているのに、なぜか1つ2つ漏れがある。
とにかくパワーが足りず、作るものに勢いがない。だめだだめだ、こんなんじゃない!
残り少ないエネルギーを1点集中させて仕事にあてています。でも余裕がないし楽しい気分も欠落しているので、真面目で固いものしかアウトプットできない。精一杯なのですが、これじゃない!って気持ちに気分が凹みます。
気分だけでなく身体的症状も
うつ病は気分障害というカテゴリーに属している病気なので、気持ちの沈みと無気力が注目されますが、身体症状も併発するものです。
体が自分だけ重力が違うじゃないかと思うくらい重いとか、寝床から起き上がることができないとか、胃の不調とか頭痛、めまいとか。
熱のないインフルエンザみたいな状態だったり、悪酔いした時の状態みたいな時もあるでしょう。
このあたりは人によってそれぞれ。その人自身のうつ症状が出る。
風邪や歯の痛みなどのように、はっきりと症状を言葉にできないことがあります。いろいろネットで検索してしまいました。同じような症状を他の人は、なんと表現しているのかって。
そんな得体の知れない不調でありつつ、せめて普通にふるまえるようにと、どれだけ気力振り絞ってるか、わかっていてほしいですよね。
うつ病患者の本音
人によって違うと思いますが、僕の場合「うつのせいにはしたくないけど、わかっていてほしいという気持ちがある」というもの。相反する気持ちだし、後半は甘えのようにも聞こえるけど、本音といえば本音です。
まだまだ、うつのことを理解してくれている人は一部だと思います。
身近な人がうつになった時、相手のまるごとを受け入れてあげられることができるでしょうか。
たぶん「まるごと」は難しいと思うし、それはすごいプレッシャーを相手に与えてしまうことになります。
普通じゃない状態であることを否定せず、だいたいをわかってあげる、というくらいがお互い気が楽かなとも思います。
ネットにはいろんな情報が溢れているけれど、当事者の声がわかるページを探っていくと、励みになることが多いです。
そして、根性でどうにかしろ!なんて言ってくる人がいたら、話にならないから距離を置きましょう。